『探訪日記シリーズ』第2弾です。
今回は久々の投稿となりますが、今夏に訪れた北関東・群馬県の名所の一部をご紹介いたします。
最初にご紹介するのは、渋川市伊香保町の山奥に佇む「水澤観世音」です。
水澤観世音はおよそ1300年前、推古天皇・持統天皇の勅願により、
高麗の高僧 恵灌僧正によって開基されました。
坂東三十三観音霊場の一つで、その昔、足柄山や箱根の坂の東一帯は坂東と呼ばれていました。
源平の戦いの後、敵味方を問わない供養や永い平和への祈願が盛ん
になり、源頼朝の篤い観音信仰と、多くの武者が西国で見聞した
西国三十三観音霊場への思いなどが結びつき、鎌倉時代の初期に
坂東三十三観音霊場が開設されました。
水澤観音世は「坂東十六番霊場」です。
御本尊は国司高野辺家成公の三女、伊香保姫のご持仏であったと伝わる十一面千手観音菩薩です。
開山当初は、御堂の数は三十余字、御仏の数は一千二百体にも及びましたが、再三の災火により焼失しました。
現在の建物は大永年間に仮堂を建立し、宝暦から天命に至る三十三ヶ年の大改築によって完成いたしました。
開運六道地蔵尊を祀っている「六角二重塔」は群馬県の指定文化財にもなっています。
台座を左に真心を込めて静かに3回廻すとお願い事が叶うといわれています。
ご先祖への感謝や供養ができることに加え、運が強くなるということもあって、とても人気の場所です。
六角二重塔の横に鎮座する「十二支の守り本尊」は、古来より開運・厄除けの仏として親しまれており、方位と同じ守護仏になるとされています。